社員インタビューInterview
NISSHAで働く社員は、どのように仕事に取り組み活躍しているか。
その一端をご紹介します。
「三現主義」を大切に、
事業部を越えたシナジーで
画期的な新製品創出を目指す
未来の車は、きっと動く快適空間になるはず。そう予想するFさんは、タッチセンサー技術の自動車向け展開に取り組んでいる。入社2年目にして身につけた「三現主義」を武器に、目指すのは社内コラボによる革新的な製品開発だ。
ディバイス事業部 開発 A.F さん 工芸科学研究科 高分子機能工学専攻修了 2015年入社
フォトリソグラフィと呼ばれる技術を利用した研究に、大学院で打ち込んできました。フォトは光、リソグラフィは彫刻を意味し、光に反応する材料に光線を照射してパターンを作り込む技術です。タッチセンサー生産にも活用される技術で、当社ではフィルム上に特定のパターン形状を作成するのに使われています。大学院で身につけた知識との親和性の高さを考え、ディバイス関連の仕事に携わりたいとNISSHAに入りました。
入社して2年後には、新工場の立ち上げに関わりました。量産化のための試作を繰り返したものの、どうもうまくいきません。そこで現場を検分して、生産装置の異常を発見し、その原因を追究してさらに上流での装置の不具合を発見しました。このとき身につけたのが「三現主義」、すなわち「現場」に足を運んで「現物」を確かめ、そこで起きている「現実」から問題を深掘りする姿勢です。
それ以降はタッチセンサーにずっと関わり、材料やプロセスに関する幅広い知識を習得。2021年からは全社的なモビリティ(自動車・輸送機器)事業推進の動きの中で、自動車向けタッチセンサーの開発がメイン業務となっています。そこで生きているのは、これまで自分なりに培ってきた、さまざまな材料の知識です。
モビリティ市場は今、大きな変革期に突入しています。例えば10年後の自動車を想像してみてください。おそらくは自動運転技術が進展していくでしょう。AIなどにコントロールされる車はそのとき、単なる移動手段ではなく、移動を快適に楽しむ空間になっているのではないでしょうか。
では、そんなダイナミックな進化を推進するために、NISSHAは何をすべきなのか。現時点で私が携わっているのはタッチセンサー開発ですが、他にも自動運転に必要な部品の開発にも関わっています。オートコントロールに欠かせないカメラ電装部品が、冬寒冷地での雪などで機能を妨げられないようにするためのフィルムヒーターなどが挙げられます。私の所属するディバイス事業部が産業資材事業部と連携しながらモビリティ市場に向けた開発を進めています。
入社してからのこの間にいくつもの仕事で主力メンバーとしての役割を与えられてきました。工場の立ち上げもそうでしたが、早い時期から貴重な体験をさせてもらえる。その背景にあるのは「出る杭を打つ」のとは真逆の社風でしょう。
NISSHAでは頭を出しかけた若手がいれば、先輩たちがどんどん引っ張り上げてくれます。その上で来る者は拒まず、相談に行けば必ずしっかりと話を聞いて、的確にアドバイスもしてくれる。だから、安心してチャレンジできる。自分で見つけたテーマに思いきって挑戦できるのは、私にとって最高の環境です。
モビリティ市場では、新しい発想や新しい価値観に基づく新製品がどんどん求められるようになるでしょう。それら潜在ニーズを探り当て、いち早く製品化して世の中に提供するのが、これからの最大のテーマです。
求められるのは、従来の枠組みを超えた新製品開発です。自分自身の技術の土台はタッチセンサーに置きながらも、その延長線上にはないような新製品を開発したい。産業資材事業部との取り組みを深めていけば、モビリティの新たな切り口も見えてくるはずです。事業部の枠を越えた連携を深めて、社内のさまざまな部門が蓄積している知見を組み合わせて、イノベーションを起こすような新製品を生み出したいのです。
もちろん新しい分野は未知の世界であり、そこにはリスクもあるでしょう。だからこそ「何が見つかるかわからないから、おもしろいんじゃないか」と励ましてくれる先輩たちの力も借りながら、画期的な新製品を生み出せるようチャレンジしていきます。
ある1日のスケジュール
幼少期に習っていたピアノを再開し、休日に練習しています。 新型コロナの蔓延により教室に通うことは難しくなりましたが、 家での練習は3密も避けられ気兼ねなく取り組めます。 好きな曲が弾けるようになった時の達成感は格別です。
就職活動中のみなさんへの
メッセージ
就職活動の学生に対して、企業はオープンに門戸を開いてくれます。この機会を有効活用するため、就活での情報収集はWebだけに頼らず、ぜひ現地に足を運びましょう。将来専門職を志望する人は、就職後に高校や大学で学ぶ理数系の知識が必要になるケースが出てきます。例えば数学に関しては、高校時代に学ぶ微積分などを実践で使うような状況もあります。大学在学中に一度、しっかり復習しておくことを勧めます。
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