社員インタビューInterview
NISSHAで働く社員は、どのように仕事に取り組み活躍しているか。
その一端をご紹介します。
未来を担う子どもたちのために
サステナブルな製品開発にチャレンジ
大学院で身につけた知識をベースに新しい挑戦をしたい。そう考えたMさんが進んだのは、NISSHAの産業資材事業部。携わるのは環境にやさしく、しかもコストは抑えた新製品開発だ。難題に挑む原動力、それは子どもたちのために良い環境を残す決意だ。
産業資材事業部 開発 S.M さん 工芸科学研究科 物質工学専攻修了 2010年入社
学部4年生から修士課程を修了するまでの3年間は、毎日のように白衣を着て実験していました。週に5日、朝から晩まで試験管や実験機器に囲まれた生活を送り、身につけたのが有機合成の知識です。ここまで頑張って得たノウハウは生かしたい、とはいえ化学オンリーではない世界で力を試してみたい。
そう考えて浮かんできたのが、NISSHAでした。幸い、研究室の先輩が何人も就職しているので、NISSHAに関する話はいろいろ聞いていました。印刷を創業事業としながらも、タッチセンサーなどの電子部品を手がけるほかに、私の専門知識を生かせる産業資材事業部もある。実際に先輩たちの多くが進んでいたのは、この部門です。
そんな縁に導かれて入社、研修後に配属されたのが同事業部の生産技術部でした。ひと通り基礎を教わった後に、自分のテーマを持たせてもらい試行錯誤の日々に突入します。自分で実験テーマを組み立て、サプライヤーともやり取りしながら、実験を進めていく。節目ごとに進捗状況と現状の課題を上司に報告する。このサイクルの中で 技術の基礎だけでなく、仕事の進め方の基礎も身に着けることができました。当時私が取り組んでいたプロジェクトのお客さまは海外企業であり、海外出張も経験しました。
現在の業務はNISSHAの重点市場の一つであるサステナブル資材市場に向けた製品開発。プラスチック成形品に置き換わる環境にやさしい天然由来材料を用いた製品の提供です。
とはいえプラスチックを天然由来材料に置き換えるのは簡単ではありません。例えばパルプはプラスチックのように熱で溶けないため成形が難しい上に、耐久性や耐水性等でプラスチックに劣ります。だからといって耐水性を高めるような加工を施すと、生分解性が低くなってしまうこともあります。
これらのトレードオフを考慮しながら、お客さまの要求に見合ったサステナブルな製品を開発する。極めて高いハードルだけに、何とかしてクリアしてやろうと研究者マインドを刺激される毎日を過ごしています。
子どもに自分の仕事を説明して「お父さんは、未来の地球を守るためのものづくりに取り組んでいるんだよ」と胸を張って言える。そんな仕事に打ち込めるのは、NISSHAで働く何よりの魅力です。
NISSHAは2030年のあるべき姿をサステナビリティビジョン(長期ビジョン)として示しています。メディカル、モビリティ、サステナブル資材の重点市場で提供する価値を向上することで、売上高3,000億円規模を達成し、「人々の健康で豊かな生活に貢献する企業」となることを目指しています。
サステナブル資材は、これらの重点市場の中では、もしかするともっともハードルの高い領域かもしれません。だからこそエンジニアとしてのチャレンジスピリットに火がつきます。
今後を10年スパンで考えれば、まずは知識の充実が自分にとって喫緊の課題です。多種多様な材料についての知識、一長一短ある加工法について網羅的に学び「何でも知っている」エンジニアを目指します。
盤石の知識に基づいて取り組むのが製品開発です。その際には、まず徹底してお客さまニーズを把握する。言葉に出されないものまで含めて、お客さまのニーズを自分なりに理解した上で「これがほしかったんだ」といってもらえる提案につなげたい。そんな経験を10年でどれだけ積み上げられるか。2030年には45歳を迎える私は、社内外の多方面から頼りにされるエンジニアとなっていたい。この目標に向かって、これからも学び続けていく覚悟です。
ある1日のスケジュール
最近は子供を連れてお出かけするのが休日の楽しみです。
写真は、初めて連れていった新幹線ホームでたまたまドクターイエローに遭遇した時のものです。
就職活動中のみなさんへの
メッセージ
私が就職活動に取り組んでいたのは、リーマン・ショック後のいわゆる「就職氷河期」でした。なかなか厳しい状況でしたが、それでも楽しめた理由は、会社説明会でいろいろな企業の話を聞くのが好きだったからです。実際、いったんどこかに就職してしまうと、それ以外の会社の情報を深く知ることができる機会はほとんどありません。会社説明会は貴重なチャンスですから、ぜひ精いっぱい活用して、社会に入る前に視野を広げておくのを勧めます。
※登場する人物の会社名、所属、役職、氏名は、特に注記のない限り、取材・編集時点のものです。