ecoとデザイン性を両立したパルプ成形技術Nissha PAXを開発
2012年11月7日
日本写真印刷株式会社
日本写真印刷株式会社は、PIM(パルプ射出成形:Pulp Injection Molding)を用いたパルプ成形同時加飾技術を開発しました。今回開発した技術で成形されたパルプ成形品は、その90%以上が自然由来の素材で構成されており、またオフセット印刷で加飾されたFiberFormという特殊な用紙をインサート成形することで、ecoとデザイン性を両立するという既存のパルプ成形品にない特徴を持っています。
※Nissha PAXは日本写真印刷株式会社の登録商標です。
※PIMは大宝工業株式会社(本社:大阪府守口市)の登録商標です。
※FiberFormはBillerud AB(本社:スウェーデン、ストックホルム)の登録商標です。
開発の背景
パルプ成形品とはパルプを原料とした紙成形品で、包装緩衝材や各種容器として幅広い用途で使われています。しかし従来のパルプ成形品には、強度を保つための添加剤や、成形するための凝固剤などが使用されており、必ずしも環境に良いとは言えませんでした。また、樹脂成形品のような加飾を施すことはできませんでした。
近年、環境に関するメーカーや消費者の意識が高まるとともに、現在樹脂が使われているパッケージや雑貨市場での代替としてデザイン性が求められています。そうしたニーズに応えるため、当社が培ってきたIMDおよびIMLの技術を生かし、パルプ成形技術を開発しました。
Nissha PAXの特長
長所 | 紙独特の触感とデザイン性 紙としてリサイクルが可能 生分解性能 約6カ月で土中分解 寸法精度、強度は汎用樹脂と同等 比重が軽い(0.85程度) |
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短所 | 高温多湿には弱い(吸湿寸法変形±0.5%) ウェルド部は強度が劣る(虫害、獣害の恐れあり) |
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